ASH22に落ちた話とJSH2022の準備をしている話

最近の身の上話を備忘録的に書いていく。

2022年9月30日の朝にASHから不採用のメールがきた。

3年前の同じくらいの時期に採択の通知メールがきた。その時は急性期の市中病院でたくさんの患者を見ながらの通知で舞い上がったし、今回も舞い上がりたい気持ちがとても強かった。

しかも、その1週間くらい前に後輩に不採用の通知が来たと聞いていたので、採用されているのではないかという期待が大きくなっていた。3年前はまず不採用者にメールが来て、その後に採用者にメールが来る流れだったからだ。でも今年は先輩が採用されており、その通知メールが同じ日時であったことからおそらく同時の通知メール送信になったのであろう。その方がイベント性もあるしいいと思う。

実はちょっと長いスパンの計画から始まった研究であり、その話を記しておこうと思う。

計画は今年の2月くらいに思いついた。臨床研究論文をASHを経て書く、というものだった。

まずは大学病院の50例くらいを使って、今年の4月に抄録の締め切りがあった日本血液学会に演題を提出した。テーマはほぼ同じコホートを使った少し切り口の違う研究2つだった。教授からこれらをパイロットスタディとして大学関連施設6施設から症例を集める多施設共同研究を計画する許可をもらった。我々の教授は若いということもあってか僕らの提案には厳しい目を持ちながらであるが寛容である。見習いたいものだ。同期とはちゃん呼びしている。

多施設での臨床研究を実施するのは今回が2回目であり、結局症例のデータは自分で集めるのが早いと痛感していたので、今回もそのつもりであった。しかしおそらく300弱の症例になるので一人で集めるのは大変だし、集計時の計算のミスの危険性もある。ということで同じコホートで違う角度の研究を同時にできるというメリットつきで一緒に研究をする人を探した。ありがたく、後輩のI君が手を上げてくれた。大学院1年目で、臨床研究の経験はないが、そんなことはどうでもいいくらい、優秀で人当たりが良い後輩である。逆に彼に僕と研究してよかったと思ってもらえるよう意識しなければ、と焦った。気がする。とりあえずスピード感を持って、具体的に前に物事を進めていくということを意識した。つまり相談されたことはできるだけ早く返し、具体的な改善点を添えるようにした。スピード感を持ってってなんだか政治家みたいだ。

理想の先輩ないしは上司像、というのが今の僕にはある。自分の興味あること(今で言うと研究)を現役でたくさんしていて、一緒にするとなればとりあえず前に進めてくれる人、である。昔臨床研究のさわりを教えてくれた先生や今の教授がモデルであるが、僕はとてもそういう接し方をしてもらってとても得をしたし、みんなに得をしてもらいたいと思って心がけている。間話。

I君と一緒に研究するとなってからはコソコソ相談→教授にお伺い→実施→コソコソ相談→教授にお伺い→実施、という感じで計画立案、各施設へのお願いの手紙、倫理委員会、データ採取などを進めていった。そして7月くらいには3施設から症例が既に集まり、そのコホートで8月に締め切りがあるASHへ提出した。

100例くらいのコホートで、2つの項目を使って中央値のOSが8ヶ月と26ヶ月の2群に分けれる、というような研究とした。実はその2つは機械学習を使ってOSの期間の予測寄与が高いものを検索して選んだ。機械学習については2021年の秋にプログラミングから勉強し始めたもので、どこにつながるかはまだわからないが、気合を入れればある程度のことはできる、ところまでできるようになったと思う。ちなみに今年の日本血液学会(JSH2022)では機械学習を使用した演題は5題程度であり、世間での流行り方や、その有用性を考えるとまだ血液内科では先取りできているのではないかと思っている。

そんなこんなでASHへ提出したくらいに日本血液学会に出した演題がoralとposterで採択となったという通知が来た。今までならスライド作成などは直近まで手をかけないが、今回は3月くらいからの計画ということもあってか9月の中旬にはある程度完成させた。最近研究カンファも先に先に準備できるようになった。人は30過ぎても成長できるのだなと実感している。

ポスターの方はバラバラのスライドをA4に印刷し、現地で貼ろうと思っていたところ、教授から「おそらくその形式の人は20人に1人くらいやし、惨めで胸がキュッとしてしまうと思うからお勧めしない」と言われ変更した。しかし作ってみるとなかなかいい感じのものができた。

個人的にはこのグラフィカルサマリ(そんな言葉があるか知らないが)が気に入っている。

これらの研究は残り施設から症例データを集めて論文にする予定である。実は大学院生を対象とした論文賞と海外学会発表賞があって、残りの大学院生生活で頑張ってみたいなと思っている。遊ぶ金欲しさである。

この計画はベッド持ちの大学院2年生の年度末に作ったものである。その時分は基礎研究の実験とベッドの仕事でややパンク状態であり、とてもしんどかった。思い出すと動悸がする、気がする。そんなしんどい時に、未来に楽しみを作ることで心の平安を保とうとして作ったものであるのだ。大学の症例をパイロットスタディとして日本血液学会へ提出し、それをもとに他施設共同研究にして症例100以上で有意差が出れば採択されるという噂のASHに出して、パンデミックがどうなっているかわからないがアメリカへ行って、という楽しみを作ることで乗り越えようとして作った計画だったのである。結局ASHの採択はなかったが、この4月からのベッドフリー期間にメリハリをつけて生活することができた。メリハリというか楽しみか。

結局ASHでの採択はなかったが、I君との相談は楽しいし、研究を完成させる楽しみもできた。さらに僕は研究することが好きなのかなと改めて感じることができている。あの時、しんどい時にあえてやることを増やしてまで楽しみをとる、と踏ん張った過去の自分を褒めてあげようと思う。

あ、buck to the future 超えた。パームスプリング

今日は8月12日、時間は午前0時30分。

8月11日は休日で(海の日? )、奥さんが仕事だったので娘(1歳7ヶ月)と一日遊び倒していました。

朝から近くの神社の小川で遊んで勢いそのままその辺を歩き回り、シャワーで水遊びをして、昼寝をさせて、起きてからは奥さんを一緒に絵本を読んだりアンパンマンの動画を見ながら待って、奥さんが帰ってきてからはuberでインドカレーを頼み、ビールを飲み、奥さんと娘が寝てからさて、片付けでもするか、でもちょっとやる気出ないなーなんて思ってたまたま観た映画がこれです。

https://palm-springs-movie.com/

パームスプリングス、名前の由来は舞台の地名みたいです。アメリカみたいです。

新婦の友達の彼氏として結婚式に招待された男が同じ1日を繰り返すループにはまっており、そのループに影のある女性が巻き込まれる話です。

最初はいわゆるよくあるループものと思っていましたが、途中からヒロインが物理学を勉強して本気で帰ろうとしてきたあたりで本当に面白い映画認定、させてもらいました。

最近流行りの本当に有能なのは女性説を力説するような話です。医者の世界でも女性の方が、あとは50歳以下の方が担当患者の予後がいいとかいう報告があったりして、実は男である僕はなかなかまごついてますが、世界的には当たり前なのでしょうか。

確かに腕力は男が明らかに強いですが、これからAIが幅を効かせると、腕力ないしは気力が必要な仕事は少なくなりそうですし、女性の生理学的強みである共感能力の高さや責任感の強さなどがより際立ち、もともとそのあたりが弱い男性はこのままだと本当に役立たず、ないしはただの精子製造機になってしまいそうです。日本では、少なくとも僕の近くではまだ役職などからみると女性の割合が少ないですが、最近機械学習などを勉強していると、AIの凄さを実感しますし、その辺りの人間らしさが仕事として残るのだろうなとヒシヒシと感じるところです。

話は映画に戻します。パールスプリングス。

軸としては巷に溢れるドラえもん最終話って感じです。つまりドラえもんがある日突然壊れてそれをのび太が勉強しまくって治す、みたいな。感動する。やっぱり努力が感動には必要なんではないでしょうか。友情、努力、勝利。愛なんていらないんです。いや、やっぱり愛はいるか、ラブストーリーやし。

あと空気感も良かったです。作中ずっとビール飲んでいる感じが本当によかった。やってられない現実にはビール、間違いない。

最近現実がやってられなくないのでちょっとビールの量が減っている僕です。充実ってやつです。リア充かもしれません。

うぇーい

本当はこの更新してない間に読んだ本は結構あって備忘したいのですが、それを差し置いて、なんならまだ洗いもんとかしてないけど、この映画を見た後のこの感動は忘れてはいけない、そんな衝動がこの更新をさせていました。

あと、主人公の彼女が序盤にガッツリ浮気をしていて、結婚式に呼ばれて男女が結ばれるストーリーに無理がない感は最近感、つまりできるだけ傷つく人を少なくしようという感、が出ているし安心できるなと思いました。

なんしか良かったです。

久しぶりに出します。

ぐらしあす。

ハクション大魔王に出てくるあくびちゃんって今思うと新しい概念やな。あくびしたらなんか起きるって他で聞いたことないい。くしゃみは噂と関係してるとかあるけど。

喜嶋先生の静かな世界

を読んだ。

正直感動した。

内容はパソコンが世に出たくらいに大学生になったアスペ男子が研究にはまっていく話を通して研究とは素晴らしいものであるということを訴えてくるもの。

大学までの勉強は誰かが知っていることを知っていくものだが、大学から始まる研究とは誰も知らないことを誰かに知らせることである。

テーマは与えられるものから徐々に自分から見つけにいくものとなる。

研究には王道しかない。それは論理的に事実を積み重ねていくことである。

そのような内容がアスペ男子目線で語られる。控えめな短い文章で表現されたそれらはとても心地よいものであった。

僕も研究の山に登り始めた一人として、研究について真摯に語っているこの本がとても好きになった。多分今しか刺さらない本だろう。

どうやら森博嗣の自伝的小説らしい。奥さんの名前が小説も森博嗣のも星の名前だそうだ。

僕もある程度アスペ男子みたいだが、最近そうなのだな、と思うところと、いや、アスペが抜けてきているかもしれないぞ、と思うところがある。

昔、奥さんに

「全然あくびがうつらないね」

と怒られたことがある。

確かにあくびがうつるということは知っていたが、それは事実としてで、自分もそのような行動がある。と認識していなかった。

例えば反射は大脳を通さない体の動きです。熱いものを触った時に手を引っ込めるでしょう?と言われたら確かにそうだな、あの時ああなるのはそういうことかと思っていた。

しかしあくびはうつるものだ、その空間の酸素が薄いからです。とか、昔人間が集団で生活していた時に安全な時にみんなで一気に寝た方がよかったからです。とか言われてそうか、そういうこともあるもんやな、としか思っていなかった。僕もあくびしてしまうな、とは思わなかった。

奥さんに指摘されて、その協調性のなさをあらためて恥ずかしく感じて、それからはできるだけみんながあくびをした時にこっそり自分もあくびを意図的にするようにした。

その甲斐あって最近は意図しなくても、誰かのあくびを見ると自分もあくびをしたくなる。

なんなら誰もあくびをしてなくてもあくびができる。

土曜日のおっさん

誰がやねん

一気読みしてしまった小説。

内容は独身の中年が息子持ちの女性と結婚するところから始まる。

その結婚する中年が語り手で、なんとかいい父親になろうと気を使いながら息子と接していく。いつか親父と言ってくれるのだろうか。とか言いながら。

それまで全く結婚など考えていなかった中年は結婚を機に誰かと一緒に生活していくこと、自分以外を大事にするという行為があることに実感を持って気づいていく。

しかし息子はなかなか本音を見せてくれない、中学生なので当たり前だがそれにしても不気味なくらいいい息子であり、それは全て演技ではないかと思うほどであった。しかし虐められていた過去を持つ息子に腫れ物を扱うようになってしまうのをなんとかうまく誤魔化す中年。いや、誤魔化せているか悩む中年。

マイホームを買い、3人で住み始めようとするがその街では数年前に中学生が毒物による同級生無差別殺人事件が起きたことで有名だった。しかもその中学生がそろそろ出所するというらしい。

引越し後、その殺人中学生が息子に影響を与えている気がする。というよりその完璧に近い息子の挙動がやはり演技ではないかという思いが徐々に強くなる。そしてその裏に殺人中学生があるのではないかと考え、そして確信となる。

そして殺人中学生は(今は20歳くらいだが)出所しており、ラストシーンで中年の前に現れる。

人生に意味はない、実は簡単に終わらすことができる。それを証明したい。

そんな甘ったるい終末観の殺人中学生とそれに影響された息子に中年がそんなことはないと必死にかっこ悪く否定する、最後は息子も中年の想いをわかってくれる。

ラストシーンでは毒薬が少ない確率で入っているラムネを食べまくるシーンがあったり割にエキサイティングなストーリーで一気に読んでしまった。

いや、ストーリーとしてはあるあるかもかな。この世は実は自分が認識しているだけで簡単に終わらせることができる。そんな哲学的な考えに踊ってしまう若者が無茶するけどおっさんがそんな簡単じゃないよ!と否定するストーリー。

多分僕が一気に読んでしまったのはこの中年が結婚することで気がつき出した、誰かと一緒に生きていくことの難しさと、さらに子供が加わった時の立ち位置のわからなさに悶えていたところが描写されていて、その悶え方が妙にリアルで、妙に自分と重なったからだと思う。

子供はわからないから実は怖いかもしれない、というテーマがこの本に多分ある。

でもそれは子供だけなのか?

人は人を理解することはできない、それは自分も含めてだって加治さんが言ってた。

分かってるけど、他人に分かってもらいたかったり他人を分かりたかったりする。

最近時間ができたので進路など未来のことをよく考える。ついでに自分以外の人のことについて考えるようになった。

奥さん、子供、後輩、同期、たまに先輩、ボス。

みんな違う、でもみんな幸せになってほしいと心から思う。けどやっぱり自分が幸せになりたい。だって他人の幸せを真に理解することはできないはずやし、それやったらちょっとでも分かりやすい自分の幸せから考える。それが始まりな気がしている。他人を想えば想うほど自分を大事にしなければいけないなと思う。まずはそこからなんかなと。

話はそれたけど、明日直明けにまずビールを飲む。話はそこからだと思う。

寝れないってことはホラーだったのか?

このブログはある時に今まで読んだり観たりした物語を全く忘れていて、でもそれがとても大切であった気がしたという体験から備忘録的に色々触れたものを書いていこうというスタイルとなっている。

きっかけはこの4月から時間が空いたし久しぶりに本でも読んでみるかと思い立ち、人気の本をインターネッツで検索していたところ、砂漠がヒットし、ポチろうとした時です。

「いや本屋で買うか、本屋好きやし」

と思い直してポチらずに近いうちに本屋へいこうと心に決めたのです。

しかしその翌日くらいに奥さんから

「私も本読もかな、なんかお薦めして」

とリクエストをもらったので久しぶりに自分の本棚を見たらなんと砂漠があるではありませんか。

そうです。インターネッツではなんとあらすじまで見て、面白そうだなと思ったのに実は読んでいたのです。そしてポチらずに済んだ。

結局内容や読後感を全く思い出せずに今に至るのですが、とてももったいないお化けやな、ということでこのブログを再開したのです。

の、はずが溜まってしまった。

溜まるということはすなわち触れた物語や考え方から時間が経っており、忘れてしまい始めているということなのです。

溜まるとかくとザ○メンみたいです。

すみません。

とりあえずこれ。

同期にお薦めされた本。

「読んだ後になんやこれって眠られへんかったし読んでみて」

とのこと。

一穂ミチのスモールワールズ。

これは自分用のブログなのでネタバレお構いなしに書いていきます。

6つの短編小説で、それぞれは同じ世界で、全ての物語で淡い絶望感のある空気があるって感じです。

最初のネオンテトラは子供が欲しくい主婦が結局は子供(正確には姪)に子供を産ませる話、不妊というぬめりとした題材で若干サイコテイストの始まり。

次の魔王のきかんは弟がでかい姉に振り回せれて、ヤリマンの濡れ衣を着た女の子とくっつきそうになるが、実は姉の夫がALS(多分)で離婚を告げられていて、最後には勇気を出していくって話になってちょっと希望が湧くストーリー。

ほいでその次のピクニックは変に被害的な考えになってしまったり、変わらない夫にイライラしたりと赤ちゃんを育てる母親のリアルなしんどさの描写から、事故で祖母が赤ちゃんを死なせてしまう。その加害者のしんどさとか信じたいしんどさを乗り越えて立ち直る話、で終わらず、実は祖母が殺していたし、その娘も妹を殺している。ただ記憶を無くしているので立ち直っている、というオチ。ちゃんちゃん、ってなるかぁ。

この辺から淡々としたストーリー展開と登場人物の悲劇の乖離が混乱を招くシステムだなと、面白い書き方をする人だなと。

花うたは全編手紙で進みます。兄を殺された妹と殺した加害者。おそらく加害者は境界性知的障害をモデルにしていると思われる。素直であるが先のことを考えられない感じ。最初はひらがなで途中から漢字になり、賢くなった感が出ていて、面白いなと思っていたところが途中からまたひらがなになってそれも頭打ったかなんかでなるほど字を書くのは高次機能か、とか思っていたら最後にはその二人が結婚。境界性知的障害の男の健気な描写がユースケサンタマリアのアルジャーノンの花束に少しかぶります。あの主人公がハルでなんだか親近感が湧いていたのを思い出すのでありました。
次は人生を諦めている男に疎遠であった娘が性転換をする前に会いにくるという話。なんて日だ!

最後は虐待などの家庭環境が悪い二人の話。

といった感じで社会的弱者や妊婦や不妊みたいな残酷な現実にはっきりしない絶望がさらに上乗せされるテイストの短編集でした。

扱っているテーマは僕らが突然陥りうる環境であり、知らん間に陥っている人たちがある環境であり、一歩間違えたらと思わすそのシステムはホラーかも。

一穂だけに、、、、

いっぽね

そういえば赤いバケツの話とカッパの話が被る

岡田くんが主演の燃えよ剣を観た。アマプラで観た。

https://moeyoken-movie.com/ →燃えよ剣製作委員会HP

序盤の岡田くんの猫背でフラフラしながらの歩き方とか、鈴木亮平のとし、の言い方とか、最初の方のまぐわい祭り(名前忘れた)とかがかなりリアルに感じた。

司馬遼太郎が頭に描いた燃えよ剣ではないかと思わすような映画だった。

燃えよ剣の土方像、新撰組を強くするために2番手で悪役になることも構わず徹する。そして実ははっきりしていないがなんとなく僕らがイメージしている武士道に命を文字通りかける土方像。

厨二魂を揺さぶられたのを思い出します。この一つのことに2番手として心血を注ぐスタイルにかなり憧れた時代が僕にあった気がします。

いつ読んだかがはっきりしませんが、銀魂の武士道のイメージの源流なはずで、そのころに読んだ気がするので、、、、そうなると高校生くらいか。確かに厨二魂がギンギンだった気がします。

この燃えよ剣の土方のように2番手して組織を強くすることに頑張りたいといううっすらとした憧れを持っていた期間が長かった気がします。なんならこれを観るまでそうなんだろうなを思っていましたが、観た後というか観てる最中から終盤の死に場所を探すあたりからちょっと違うなと思っている自分がいました。

組織を強くするならSDGsではないですが、サステナビリティが重要性を占める割合が大きいので、斬新なアイディアや強靭な精神力でいったん時流に乗れても継続性がなければ組織としてはやっぱり弱いんではないかと思うのです。となるとそうなる教育であったり人材を獲得する教育を含めたシステムを考えるのが大事ではないかと思うのです。

あと、新撰組のドラマでは三谷幸喜の大河の新撰組!も好きでした。沖田総司役の藤原竜也や、土方役の山本耕史がかなりハマり役であった気がします。

いつか見直したいドラマの一つです。

今回の燃えよ剣の沖田総司役の山田涼介はいい役者ですね。いわゆる沖田感が司馬遼太郎に造られた沖田感がしっかりありました。

そういえば山田涼介は古畑任三郎の子供古畑もやっていましたし、三谷幸喜が好きなんですかね?

いや、燃えよ剣に三谷幸喜は関係ありませんでしたね、、、

でも源さんのカッパの話をいつも聞けないのと、赤いバケツの話をいつも聞けない件に似てますし、やっぱり三谷幸喜感を感じてしまってもいいですよね?

んー、、、、、ちゃんまんでした。。

MDSで白血球増加?

どーも、風邪ひいてます、ちゃんまんです。

先日貧血と血小板減少、白血球数増加を契機にMDSと診断された患者さんがいました。白血球増加になんとなく違和感がありましたので調べてみました。

再生不良性貧血や骨髄異形成症候群など骨髄疾患で不明点が出たら以下のサイトで調べること多いです。アップデートもあっておすすめです。

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業
特発性㐀血障害に関する調査研究班のHP

http://zoketsushogaihan.umin.jp/resources.html

骨髄異形成症候群の資料を拝借しますと400症例から算出した抹消血所見がありました。

p27. 表11

白血球数は1500~10500/μL程度が多いということですね。その患者さんは13000/μL以上だったのでなんとなく感覚は正しかったのかなというところです。

病態としては2パターン考えられるのかなと思います。

一つはFLT3やRasなどのドライバー変異が加わっている状況です。時系列で見ると徐々に白血球数が増加しておりその可能性はありそうです。末梢血では芽球ではなく幼弱な白血球がメインで増えてましたし、骨髄中の芽球は20%以下で、leukemic changeではない印象です。

もう一つは線維化を伴うMDSやMDS/MPN-UのようにMPN要素があるパターンです。上記ダウンロード資料でも線維化を伴うMDSについては言及しており骨髄線維症との鑑別を要するとの記載があります。

p18, 表9

また、MDS/MPN-UはMDSとMPNのどちらの特徴も併せ持つ、しかしどちらにも属せない、という疾患概念です。診断基準としては

①臨床所見、検査所見および形態学的にMDSのうちのいずれかの病型と合致すること

②骨髄増殖の所見を認めること(巨核球の増加を伴った血小板増加(45万/μl以上)もしくは白血球数>
13,000/μl、巨脾)

③de novoであり、MDS、MPN、MDS/MPNのどのカテゴリーにも一致しないこと

が挙げられています。http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/index.html 参照(大阪市立大学血液腫瘍制御部HP)

頻度はかなりまれですが予後は悪いとされています。

どちらが正しいかはわかりませんが遺伝子の情報がさらなる鑑別を進めてくれそうですが網羅的な解析はできておりません。今後はもう少し簡易的に調べることができるようになるのでしょうか。ちなみに患者さんはビダーザを開始され、若年者であることから移植に向けての準備も予定されています。

では、グラシアス。

肝障害を伴っている急性骨髄性白血病に対する同種造血幹細胞移植の前処置についての考察

どーも、久しぶりに更新します、ちゃんまんです。

前の自分のページを読み返すととても読みにくくて落ち込みました。しかし続けることでうまくなると思い直して再開です。

ここで症例提示です。

高リスクMDS(ほぼAML)の患者。年齢は60代でありCR1での移植を考えています。C型肝炎に対する治療歴があり肝機能に難あり(ChEは150程度)。

CR1獲得したとして前処置はどうしましょう。ドナーソースはおそらく子供からのHaplo移植を考えています。RICとしてもBUは肝障害から使いにくいですかね、、、

骨髄球系腫瘍の移植の前処置はFlu+Bu2などブスルファン含有レジメン!と思っていたのですがそうでもなさそうです。トランプのデータからAMLに対してですがFlu+Melもありという報告がありましたので紹介します。

Reduced-intensity stem cell transplantation for acute myeloid leukemia with fludarabine-based conditioning with intravenous busulfan versus melphalan

Bone Marrow Transplantation (2020) 55:1955–1965

症例はトランプに登録された初回alloに対してRICを実施された患者が対象。

2001年から2010年までということもありレジメンはFlu+経口BU, Flu+静注BU, Flu+Melの3つの違いの検討でした。

昔は内服だったのですね。(リンクは2006年日経メディカルの静注ブスルフェクス登場の記事)

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/200611/501745.html

解析対象は1221人、Flu+経口BU, Flu+静注BU, Flu+Melを実施された症例数はそれぞれ444, 347, 430でした。意外とFlu+Melでやっている人が多いなと思いました。

基本はFlu+ivBUとFlu+Melの比較です。

結果はOSは変わらないが、Flu+Melは再発率が低く、NRMが高い、というものでした。GVHDもFlr+Melで多かったです。

移植学会、もとい日本造血免疫治療法学会のガイドラインでもあまり骨髄系腫瘍だからBUを使うという記載はありませんでした。

以下引用

ただ、SOS(最近はVODでなくSOSが主流みたいです)の観点から考えるとPYCyならBUでもMelでもダブルアルキレーターになってしまうのが難点です。さらにC型肝炎の既往はSOSのリスクなのでとりあえずBUは避けた方が良さそうです。

奥が深いです。では。

t(8;21)AMLにおいてはMRDも大事だけど寛解導入療法も大事、中国では

どーも、れんちゃんまん、ちゃんまんです。

今回は中国からのt(8;21)AMLについての報告。

Optimized clinical application of minimal residual disease in acute myeloid leukemia with RUNX1−RUNX1T1

Experimental Hematology 2021;96:63−72 

背景

RUNX1-RUNX1T1を有する急性骨髄性白血病において、PCRでモニターした微小残存病変(MRD)レベルは予後と関連している。本研究の目的は、MRD減少量とコピー量の予測値を定量的に比較し、MRDに対する他の予後因子の影響を評価することとした。

治療・患者

2010年9月から2019年4月までに新規に診断された55 歳以下の RUNX1-RUNX1T1 の患者で、初回治療で完全寛解を獲得した 224 名を 対象とした。寛解導入療法は従来量のシタラビン(100mg/㎡*7days) か中等量のシタラビン(1-4days+1g/㎡*3days)と低容量ダウノルビシン(40mg/㎡*3days)およびオマセタキシン(omacetaxine mepesuccinate )もしくは通常量ダウノルビシン(60mg/㎡*3days)を含む異なる導入レジメンを受けた。

ちょっとした大量キロサイドを従来量に追加している

地固療法は大量シタラビン療法もしくは中等量シタラビン+アントラサイクリンで行った。ckitを有する患者は同種移植を実施された。
年齢中央値は34歳、kit変異はD816を伴うものが35人、伴わないものが30人、認めなかったのが153人だった。FLT3ITD陽性は10人だった。CR1で同種移植を実施したのは16人であった。

結果

MRD減少率とMRDの絶対値の両方が、累積再発率(CIR;ハザード比[HR]=1.610、95%信頼区間[CI]:1.370-1.890、p<0.001、およびHR=1.170、95%CI:1.120-1.230、p<0.001)と有意に関連した。

MRD減少量
MRD絶対量
寛解導入療法は1g/kgキロサイドを足した方が良いという

累積再発率については、初回の地固め化学療法後のMRD減少量とMRDの絶対値の曲線下面積(AUC)は、それぞれ0.629と0.629だった。

中用量シタラビンの導入は、最初の地固療法後のMRD減少量で調整しても、依然として転帰と有意に関連していた(HR=1. 456, p < 0.001, CIR; HR = 1.467, p = 0.001, 無再発生存率; HR = 1.468, p = 0.014, 全生存率)。

結論

RUNX1 -RUNX1T1を有する急性骨髄性白血病において、地固め療法1コース後のMRDの予後的意義は導入療法に影響されることが明らかになった。

読後感

確かにケモ感受性の高いCBF AMLに寛解導入療法にキロサイドを少し足すというのがいいのかもしれない。しかしこれが実臨床に反映されるのであろうか。中等量キロサイドの安全性に関する記載がないのに加え、後方視的な解析というのでなかなか道は遠そうである。

何より今回の解析は寛解導入療法の違いが多変量で有意差が出た、というだけである。本当に寛解導入療法が重要であればMRD陰性群(もしくは有意に低下群)のみ、もしくは陽性群のみにおける寛解導入療法による比較が必要なのでは?

また、CBF AMLにおいてはGOの地固療法の有効性も指摘されており、MRD陽性もしくは減少率が乏しい患者へGOの地固め療法を実施するというリスクに応じた治療選択の方が現実的かもしれませんね。

MRDが検出されるPh陽性ALLはGVHDが出た方が良い

どーも、実は教えるの好き、ちゃんまんです。

本日はこれ。

Impact of graft-versus-host disease and graft-versus-leukemia effect based on minimal residual disease in Philadelphia chromosome-positive acute lymphoblastic leukemia

British Journal of Haematology, 2020, 190, 84–92

Ph陽性急性リンパ性白血病(ALL)は治癒のためには造血幹細胞移植が必要とされています。つまりGVL効果が治癒には必要ということですが、一方でGVL効果はあまりないのではないかとも言われています。

そしてALLにおいて微小残存病変(MRD)は強力な予後因子であり、移植前のMRD残存は予後不良であると言われています。その予後不良の集団はGVHDが出るとどうなるのでしょう。というのが趣旨です。

日本のTRUMPのレジストリデータを使った報告です。

2005年から2017年までTKIで治療され、CR1で移植を実施したPh+ALL1022人を解析、MRD測定がないものは除外されています。

791人(77.4%)がMRD-、231人がMRD+でした。背景に大きな差はない印象です。

まずはOSなど

全体、MRD-, MRD+でグループ分けをし、GVHDの有無で層別化してます。

 4yOS4y 再発率4y非再発死亡
全体68.30%18.90%21.40%
MRD陰性71.30%15.60%20.80%
MRD陽性57.30%30.60%23.50%

やはりMRDは強力な予後因子です。

急性GVHDとの関連

続いてそれぞれのグループで急性GVHDの有無で層別化しました。

全体とMRD-ではGradeⅢ-ⅣのGVHDが出てしまうとOSが下がってしまってます。しかしMRD陽性のグループではGradeⅢ-ⅣのGVHDが出てしまっていてもOSに差はありませんでした。

また、どのグループでもGradeⅠ-ⅡのGVHDはOSに関係ありませんでした。

どうしてでしょうか。

結局どのグループでもGradeⅢ-ⅣのGVHDが出てしまうとNRMに悪影響を与えます。しかしMRD+のグループでは再発率が下がるので結局生存率には差が出ないということです。

あれ?全体でも再発率が下がっているではないかと。おそらく全体ではMRD陰性の患者が多いためMRD陰性の傾向に近くなってしまったのでしょう。

慢性GVHD

どのグループでも慢性GVHDは生存率と関連はありませんでした。

しかし全体と、MRD陽性のグループにおいて再発率は低かったようです。

で?

ということでPh陽性ALLにおいうては陽性の場合はGradeⅢ-ⅣのGVHDがあるとMRD陰性のように死亡率が上がらない。という結果でした。

Ph陽性ALLにおいてはMRD陽性は強力な予後因子であり、移植においては重症急性GVHDは死亡率が上がる恐ろしい合併症である。

また、OSに影響を与えない軽症GVHDが出ても再発率が変わらないということはやはりGVL効果はあまり期待できない。

という再確認ができた研究ですかね。

しかしPh陽性ALLはTKIの出現で劇的に成績が良くなってます。TRUMPでは移植後TKIのデータがなかったと思うのでその辺りは気になるところです。