暗幕のゲルニカを読んだらワンピースのセリフが出てきた

原田マハの暗幕のゲルニカを読んだ。

https://www.shinchosha.co.jp/book/331752/  ←新潮社HP

原田マハはたゆたえども沈まず、を読んでから楽園のカンヴァスを読んでこれが3つ目だ。

実は絵を描くのが好きだったことやなんとなく自分が芸術はだであるという勘違いもあって原田マハにはかなりツボをつかれている。

歴史にフィクションを載せてめちゃおもエンターテイメントだった。

ピカソが描いたゲルニカを題材に、ピカソがまさにゲルニカを描いた時代を背景にして9.11で夫を亡くしたキュレーターである主人公がピカソの戦争展を成功させたいと思っている話。

キュレーターって原田マハの小説で覚えた職業。

ゲルニカが第二次世界大戦あたりのファシストによる民間人虐殺に対する作品ではなく、人類の戦争及び虐殺に対する作品であるという設定のもと、主人公が亡き夫の為に、平和の為に気合を入れるという話。

受け継がれる意志、時代の流れ、人の夢、それらは止めることができない、人々が自由という答えを求める限りそれらは決して止まることはできないのだ!

うろ覚えだがワンピースのセリフ。海賊王ゴールド・ロジャーのセリフだった気がします。今ではゴール・D・ロジャーっていうの?終盤にかけてこのセリフが本当にリフレインでした。

時代を行き来したストーリー展開もあってまさにこれだなと思いました。

ワンピースで個人的に好きなセリフは「一番自由なやつが海賊王だ」です。僕も海賊王を目指しています。

最近の日常をツイートしたりブログに書いたりしているけど、この本はツイートするかブログにするか悩んだけど140字には収まらない熱があった。

熱い。

正確には暗幕のゲルニカを読み終えたら海賊王の言葉が胸に刻まれていたことに気がついた。

ユーガはフーガ、伊坂幸太郎、15年、人生、いろいろ、あったり、なかったり?

2022年4月1日から僕は大学院3年生となりました。

我々の教室では2年間は大学病院の入院患者の担当医として臨床の研鑽を積み、その後2年はベッドフリーになる、というシステムとなっています。

つまり僕もこの4月からベッドフリーという生活をしているわけです。

ベッドフリーってすごいって聞いていましたが確かにすごいです。どうすごいかは今はうまく言葉にできないのですがすごいです。研究に専念できる環境を整えてくれている医局、というより医局に属して働いてくれている先生方に感謝です。マジ感謝。

そんなわけで本を読んだり、娘と遊んだり、奥さんと飲んだり、勉強してみたりと伸び伸びと過ごしている最近で、なんとなしにブログ再開を思い立ったわけです。

とりあえず血液内科に限らず自分の生活の備忘録として、いわゆるブログとして、アフィリエイトは関係ないことにして、再開します。

今日は読書感想文です。

題名にあるようにユーガはフーガという伊坂幸太郎の小説を読み終わったのでその感想を共有します。(誰と?)

https://www.j-n.co.jp/fuga_yuga/    ←実業之日本社の特設サイトです。

元々僕は大学生の時は本を週に1冊くらいのベースで読んでました。それまでは逆に全く読んでなくて、大学生になったら本くらい読んだらいいのでは?というカッコつけで読み始めました。

正確には高校3年生の大学受験に失敗して浪人生になった直後くらいから読み始めました。

「本を読んでるやつは偉いわけではない」を本を読んだ上で言ってやりたい。そんな生意気な大学生でした。(しかも留年もした、ダサい。なんならその時は大学生ですらない、浪人生、ダサい。)

書きながらその時の偉いと今の偉いが少し変わっていて自分も少しは変わっているのだなと感じます。大学1年生から現在までの年数を計算すると15年です。

15年やて?

なんやて!

小学生1年生が高校3年生か。

大正時代がまるまる入るか。

コナンくんが新一になるくらいか。いや、それはちょっと違うか。

改めて考えると大学合格したり、留年したり、飲みまくったり、サッカーしまくったり、国試受かったり、血液内科なったり、婚約したり、結婚したり、娘生まれたりと人生歩んでる感が半端ないです。一方で時間って有限なことに気づきます。

話はそれましたが僕が大学生になって(正確にいうと浪人生になって)小説を読み始めた第1冊目は伊坂幸太郎の重力ピエロでした。

吐き気をもよおす敵が出てくる話に、軽快なトークとちょっとした奇跡でうまく飲み込むことができる、という読後感にまんまとハマりました。そこから伊坂幸太郎を中心にいろいろと小説を読み始めることになりました。その感覚をちょうど15年くらい前の距離感で思い出します。やっぱり15年くらい経ってます。

今回のフーガとユーガも僕の中の伊坂幸太郎ど真ん中って感じの話でした。

虐待を受けながら育った双子が誕生日に場所が入れ替わるという能力に目覚める。そして単純明快ではない、なんとなくスカッとしない、けど現実味がある行動を起こしていく、そしてそれはなるほどな、なんかいいなという感覚に繋がる、といったストーリです。

読後感としては以上の感じです。いろいろ思い出しましたし、そんな素晴らしい話を作り続けている伊坂幸太郎をすごいと思いましたし、まだ(まだ?)伊坂幸太郎を好きな自分にも気付きました。

最後に、今更ですがユーガはフーガではなく、フーガはユーガでした。すみませんでした。