フルアロという概念

どーも、新しい季節なもんで再開します、ちゃんまんです。

とりあえず論文読んでいこうと思います。

今回はフルアロ (full allo)。

通常同種造血幹細胞移植においてはドナーと患者のHLAを併せて重症GVHDを予防します。しかし逆にHLAを外してGVL効果を引き出し、難治性の造血器疾患に立ち向かうのがハプロ移植(haplo移植)です。

近年PTCy法というGVHD予防法が開発されhaplo移植といえば比較的安全な印象がありますが、がっつりGVL効果を引き出すhaplo移植(勝負haploなどという)もまだまだ現役で難治性の造血器疾患にはトライされています。

全部一致してても重症GVHDが2割弱出てしまうのに半分も不一致ならさらに激しくGVHDが出てしまいます。フルアロとは半分どころかHLA全部違うドナーからの移植です。

どひゃー、です。

しかし移植後再発の様な本当にあとがない場合は考慮できるのではないかという報告です。

もちろん兵庫医科大学からです。

Bone Marrow Transplant. 2021 Jan;56(1):70-83. 

背景

HLAハプロタイプ一致の造血幹細胞移植(HSCT)、すなわち、1-HLAハプロタイプミスマッチの家族ドナーからの造血幹細胞移植は、移植後の再発に対する2回目の移植としても用いられている。造血幹細胞移植におけるHLAミスマッチの限界はハプロ一体型なのか?ハプロ一体型以外の家族ドナーからのHLA不一致造血幹細胞移植の可能性を探るため、2-HLA-ハプロタイプ不一致造血幹細胞移植(2-haplo-mismatch HSCT)の前方視的第I/II相試験を実施しました。

患者・ドナー・前処置・GHVD予防

移植後に再発した患者30名が登録されました。内訳は急性骨髄性白血病:18名、急性リンパ性白血病:11名、非ホジキンリンパ腫:1名でした。

2回目から6回目の移植として2ハプロミスマッチ造血幹細胞移植が行われました。ドナーは、兄弟姉妹(n=12)、いとこ(n=16)、またいとこ(n=2)でした。

前処置はフルダラビン、シタラビン、メルファラン、低容量ATG(1.35mg/kg・2days)、3Gyの全身照射が行われました。

移植片対宿主病(GVHD)の予防には、タクロリムス、メチルプレドニゾロン(day-2~0は500mg, それ以後は2mg/kg, day21から漸減)、ミコフェノール酸モフェチルが使用されました。

結果

早期に死亡した1例を除き、すべての患者が好中球の移植を達成しました。グレードII-IVおよびIII-IVの急性GVHDの累積発生率は,それぞれ36.7%と16.7%でした。

1年後の全生存率、再発率、非再発率はそれぞれ30.1%、38.9%、44.3%でした。

前回の移植後にCR持続期間が長い方がOSは良い、つまり移植に対して感受性が残っているということだろうか

再発率4割、治療関連死4割、の図

結論

移植後の再発の予後の悪さを考慮すると、2-haplo-mismatch造血幹細胞移植は、2回目または3回目の移植の際の代替オプションとなり得る。

読後感

すごい、その一言。

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