中国での半合致移植 Leukemia2020より

どーも、Back To The Futureが一番最高の映画と思ってます、ちゃんまんです。

今日は中国からの半合致移植の報告です。

Haploidentical transplantation might have superior graft-versus- leukemia effect than HLA-matched sibling transplantation for high-risk acute myeloid leukemia in first complete remission: a prospective multicentre cohort study

Leukemia (2020) 34:1433–1443

中国の他施設共同前向き試験、CR1で移植を実施し、移植後MRD陽性に対してDLIを実施していく戦略での設定です。

移植ソースを血縁か半合致で層別化しています。

症例数は高リスクAML183人。観察期間は46.6ヶ月(1.5-66.9)。

高リスクはNCCNで定義したようです。複雑核型、モノソーマルカリオタイプ、inv(3)/t(3;3)、t(6;9)、モノソミー5もしくは7、11q23(MLL)、FLT3/ITD、TP53、EVI1。

前処置はBuCy±CA。

GVHD予防はハプロ群はCyA,MTX,MMF,ATG(7.5mg/kg day-3~-1 or 10mg/kg day-4~-1), 血縁群はCyA,MTX,MMF

 半合致群(%)血縁群(%)p値
移植前MRD陽性率33290.627
移植後MRD陽性率1842<0.0001
DLI追加率16370.001
Ⅱ-ⅣGVHD40460.848
Ⅲ-ⅣGVHD11110.948
DLI実施後Ⅱ-ⅣGVHD39670.072
cGVHD39510.274
DLI後cGVHD39590.22
EBVウイルス血症1年累積発症率30100.001
EBV関連疾患2年累積発症率620.14
3年再発率14240.101
3年TRM15100.368
3yOS72680.687
 3yDFS71660.579
nはハプロ群が少ないので感染での死亡は多いのだろうか

半合致移植はGVL効果がある、と結論つけていますがどちらかいうと血縁群でも移植後MRD陽性時にDLIを追加する戦略は効果的である、という結論にも見えます。

FLT3変異症例には移植後にFLT3阻害剤を使用しており、移植後治療の重要性が顕著になってきてますね。

ドクが言うところのなせばなるってとこですかね。